コラム
【車検制度の変更】2025年4月から受けられる期間が拡大! ヘッドライトの新しい検査方法や車検ステッカーの位置について解説
こんにちは! ペーパードライバー講習のサワムラガクです。
車に乗り続けるためには、2年ごとに受ける必要がある車検ですが、▶2025年4月から車検を受けられる期間が伸びることをご存知ですか?
また、併せて2024年8月に変更された「▶ヘッドライトの検査内容」や、2023年7月変更の「▶車検ステッカーの位置」についても、解説します!
そもそも「車検」とは?
車検(自動車検査登録制度)とは、自動車や排気量250cc超の自動二輪車について、国が定める保安基準を満たしているかどうかを検査する制度です。
乗り続けるためには、2年ごとに車検を受けなければなりません。
「車検を受ける時期」は、フロントガラスに貼っている車検ステッカー、もしくは車検証で確認できますよ。
車検切れで走行することは違反です!
うっかり車検を忘れて走行してしまうことは違反です。
30日間の免停処分に加えて、違反点数6点、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。
車検だけでなく「自賠責保険」にも注意!
車は車検だけでなく、「自賠責保険」の加入も義務付けられています。
自賠責保険は、車検満了日に合わせて有効期限が定められるため、車検の際に契約を更新することが一般的です。
自賠責保険が切れている状態で走行すると、30日間の免停処分に加えて、違反点数6点、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。
また、車検切れ、且つ自賠責保険も期限切れ(未加入)の状態で走行すると、90日間の免停処分に加えて、違反点数6点、1年6か月以下の懲役または80万円以下の罰金が科せられます。
車検が切れてしまったら、どうすればいい?
車検切れの状態でも、車庫などに保管しているだけであれば、罰則は発生しません。
もし車検が切れた場合は、まずは自賠責保険を更新してから、市役所などで仮ナンバーを申し込み、交付された仮ナンバーを装着して、車検を受けましょう。
レッカー車や積載車(キャリアカー)を手配する方法もありますが、費用はかさみますので注意が必要です。
2025年4月から、車検を受けられる期間が伸びます!
今までは、車検ステッカーなどに記載されている車検満了日より「1か月前」から車検を受けることができました。
例えば、6月15日が車検満了日の場合、1か月前の「5月15日から6月15日まで」が、車検実施可能日でした。
車検実施期間 | 車検満了日 | 次回車検満了日 |
---|---|---|
5月15日~6月15日 | 6月15日 | 2年後の6月15日 |
2025年4月からは、「2か月前」から車検を受けられるようになります。
そのため、6月15日が車検満了日の場合、2か月前の「4月15日から6月15日まで」が車検実施可能日です。
車検実施期間 | 車検満了日 | 次回車検満了日 |
---|---|---|
4月15日~6月15日 | 6月15日 | 2年後の6月15日 |
この変更によって車検の計画が立てやすくなるので、満了間際にあわてることがないように、早めに対応しましょう。
▶報道発表資料:来年4月より、車検を受けられる期間が延びます ~年度末を避けて余裕をもって受検をお願いします~ - 国土交通省
車検は、もっと早く受けられないの?
実は、車検満了日内に車検を受ける分には、いつでも問題ありません。
しかし、あまりに早すぎると次回の車検までの期間が短くなってしまいます。
例えば、6月15日が車検満了の車を1月15日(満了日の5か月前)に車検実施すると、次回の車検日は2年後の1月15日となります。
車検実施日 | 車検満了日 | 次回車検満了日 |
---|---|---|
1月15日 | 6月15日 | 2年後の1月15日 |
2024年8月から「ヘッドライトの検査方法」が変更に!
とても大事な車検ですが、2024年8月から「ヘッドライトの検査方法」が変わりました。
ヘッドライトの検査内容は「光量・光軸・色」を基準に検査されます。
今までは、ロービームが合格基準に満たない場合にハイビームで検査を行い、最終合否が判断されていました。
しかし、2024年8月からはロービームだけで検査することが義務化され、ロービームが合格基準に満たなければ不合格となります。
ただし、一部地域で最長2年延期
なお、この制度は一部地域で最長2年以内の延期が認められているため、詳しくは対象の陸運局や、車検場に確認しましょう。
車検満了日直前だと、ヘッドライトが不合格で通らなかった場合に焦ってしまいますよね。特にユーザー車検の方は、日にちに余裕をもって受けられることをおすすめします。
2023年7月から「車検ステッカーの位置」が変更に!
以前は「フロントガラスの上部中央」でしたが、バックミラーでステッカーが見えにくい位置にあったため、車検漏れに繋がる要因の1つになっていました。
そのため、2023年7月から「(前方かつ運転者席から見やすい位置)運転者席側上部で、車両中心から可能な限り遠い位置」に変更となりました。
これにより、フロントガラス右上の端に貼ることが義務付けられ、運転席から車検日を確認できるようになりました。
なお、2023年7月より前に車検を受けている場合には張り替える必要はありません。2023年7月以降に車検を受けた車が対象です。
車検ステッカーを貼らないと法令違反
今後は、運転席から見える位置に貼らなければならないということで、一部からは「視界に入るのが嫌だから貼りたくない」という声が上がっているようですが、車検ステッカーを貼らないと法令違反になってしまいます。
車検ステッカーを貼らずに公道を走行してしまうと50万円以下の罰金が科せられますので、必ず貼りましょう。
きちんと整備して、安全に走行しましょう!
運転手が安全運転を心がけていても、車自体に問題があると走行中に動かなくなってしまうなど、予期せぬトラブルが起きる可能性があります。
うっかり車検を忘れて走行してしまうことがないように、十分に注意しましょう!
公開日:2024.11.15 最終更新日:2024.12.03